2006年8月11日
それもひとつの救い
9日に築地でであった猫。人懐っこくてかわいい。女の子。
だけど、やっぱり厳しい顔つきをしている。
ウチに来たばかりの大賀を思い出す。
ご飯、貰うんだよ。がんばって生きるんだよ。と思った。切ない気持ちになった。
ブライト艦長の声の鈴置洋孝さんが6日に亡くなったと言うニュース。
56歳。肺がん。すごくショックだった。なんでこんなにショックなんだろう。
死んでしまった人には、もう二度と会えないからだ。
先日、「ヨコハマ買い出し紀行」をまとめ読みして、泣いた。
時間の流れは、人の命を死へ間違いなく押し流してゆく。
父のことを思った。
ああ、どうして父は今、生きてないんだろう。
今、話したいことがたくさんあるのに。
そう思うと、涙が止まらなかった。
それを思い出してしまったせいもあるのかもしれない。
ふと思い立って、ヴォネガットの「タイムクエイク」を開いた。
タイムクエイクが起きると、過去をまたやり直さなきゃいけない。
うんざりするような経験がまっていることが解っていても、
1分1秒寸分の狂いもなくそれを「再演」しなければならない。
やり直しはなし。とにかく過去をなぞるだけ。
自由意志のスイッチが入るまで、再演は続く。
耐え難い別れをもう一度再演しなくてはならない覚悟もいる。
けれど、再演で会いたい人に会えるなら、それもひとつの救いかもしれない。
ヴォネガットはどうしようもない絶望感に襲われたとき、効く薬だと思った。
(一応、リンクしときます。こういう本です。文庫も出てます)
投稿者 YOUCHAN : 2006年8月11日 00:51
頂いたコメント
「ヨコハマ買い出し紀行」は先日連載が完了したので、単行本もすべてそろったかしら。
あの物語はいろいろいいところがたくさんあるわけですが、あえていえばアルファさんの「成長的」時間が止まったまま周りは成長していくという切なさがグっときますね。
2巻くらいにある、酔っ払って月琴で歌い踊る回が好きですわ。
投稿者 すみけん : 2006年8月13日 07:56
追記。
ノラネコを見ると、私も似たようなことをいつも話しかけます。最近方南町で頭がハゲる病気がはやっていて、そのネコを見るたびに切なくなります。
http://ks2004.sub.jp/ch/2006-06e.html#24_t4
投稿者 すみけん : 2006年8月13日 10:34
「アルファさんも、マッキやタカヒロといっしょに
おっきくなってんだなぁ」というタカヒロのおじさんのセリフが切ないです。深いです。ぜひぜひ。
投稿者 YOUCHAN : 2006年8月16日 00:09
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