2008年1月26日
SCBWI Tokyo Author and Illustrator Showcase
いまさらいうワタシ...(汗)
SCBWI Tokyo Author and Illustrator Showcase
こんな大掛かりなイベントとは知らずに参加しちゃいました...こわいよー。
featuring Junko Hachida, Suzanne Kamata, Naomi Kojima, Midori Mori,
Takashi Oda, Kiyo Tanaka, Holly Thompson, Kazumi Wilds and Youchan
日時:1月26日(土)6:30PMー8:00PM
場所:『東京ウイメンズプラザ』 会議室1
渋谷区神宮前5ー53ー67
交通:JR山手線.東急東横線,京王井の頭線『渋谷駅』下車徒歩12分
営団地下鉄 銀座線、半蔵門線、千代田線、『表参道』下車7分
「子供の城「「国連大学」のそばです。
地図: http://www.scbwi.jp/images/womensplaza2.gif
参加費: ¥500( SCBWI会員) ¥800(一般)
※通訳ありです。プレゼンテーションは英語/日本語。
投稿者 YOUCHAN : 14:46 | コメント (0)
2007年12月18日
カラオケえほん、でた!
上図は「むすんでひらいて」の絵。えー、わたくしめもイラストを数点描かせていただいている、永岡書店編集部編「どうようカラオケデラックスうたのえほん」が、2007年12月22日頃から書店の店頭に並びだすそうです。全40曲いり、税込4,179円。「生産がようやく追いついてきた」ということなので、徐々にその全貌が明らかになってくることと思う。実はまだわたしの手元にもないので、とりあえず週末に書店に行って偵察してこようかと。なお、下記リンク先の「売り切れ」もほどなく解消されるはずです。わたくしの担当は、表紙と「たのしいひなまつり」「むすんでひらいて」「おもちゃのチャチャチャ」「しゃぼんだま」そして「ゆ りかごのうた」の5曲。よろしくねっ!
投稿者 YOUCHAN : 19:07 | コメント (0)
2007年11月15日
カレンダー
疲れが文字通りふっとんだ。ああ、描いたなーこんなの。デザイナーさんのセンスがとてもよかったので、安心して仕事が進められたのもよかった。やり取りをした経緯も思い出す。背景の色をどうするかで、何度もサンプルを出してみたり。ラフの修正が結構多かったけど、でも楽しかった。理由のない修正依頼がなかったからかな。この仕事、ホントよかった。
絵を描いて納品してから半年近く経ってるので、忘れた頃に届いたのもよかったけど、手を離れた後の完成形を見るところに一番の醍醐味があるように思う。色校を見せてもらう時にも、同じような喜びがある。昔、グラフィックデザイナーだった頃に、入稿したパンフレットの色校があがってくると、ホントわくわくした。それと同じ。
生活も不規則だし、なんだか全然毎日が楽にならないけど、この一瞬があるからがんばれるよ、おいら。一日の仕事の後のビールがご褒美の人もいる。お酒が呑めないわたしだけど、完成品を見ることがご褒美なんだなと思うし、いろんな人と関わって作り上げた感慨もある。商業絵描きは、わたしには性に合ってると思う。
投稿者 YOUCHAN : 03:13 | コメント (0)
2007年7月17日
ニャン太、家出する
07年リブラン創作童話集「こころの小箱」(19集)の 優秀賞を受賞された、
近森 路さんの「ニャン太、家出する」の挿絵を担当させていただきました。
扉がカラーで、中の挿絵4点はモノクロです。
ニャン太は一大決心をして家出をするのですが
これまた、とってもカワイイのです。いじらしくって、勇ましくって。
描いてて、まるで大賀みたいなニャンコだなぁって思ってました。
ホントかわいいお話だったです。ココロ和みました。
「こころの小箱」は、希望者には160円分の切手(1冊)で
送ってもらえるとのことです。3つの童話が収められていますので、
読み聞かせにもぴったりです。A5サイズ。
詳細は、リブラン童話係までお問い合わせください。
幼稚園・学校などに寄贈もしてるそうです。
すばらしいですねー。「ご紹介ください」って巻末にありました。
(サイトではプレゼントも実施中。ぜひ応募してみてください)
「こころの小箱」表紙
投稿者 YOUCHAN : 21:49 | コメント (0)
2007年4月 3日
人気らしい
前のエントリーでもコメントをいただきましたが、
伊藤製作所さんとのコラボパンダー企画「THEパンダーズ」Tシャツ、
去年の11月から発売しているのですが、なかなかの人気らしいです。
売れてるらしいぞ! 伊藤さん、やったね!!
このTシャツの特徴は、絵がでかい点です。
わたしは、このTシャツを着て昨年、伊勢神宮に
お参りと書籍の扉の写真撮影に行きましたが、かなり目立ちました。
鏡に映る自分を見て驚くことがたびたびありました。
背中にもパンダがずらずらといますので、結構見飽きないと思います。
周囲の人が。ラグランなので、身も心もパンダです。
(そこんところは伊藤さんのセンス、さすがだと思います)
●THEパンダーズ「野生全開!」
半袖(XS~L) ¥3,600 / 七部袖(XS~L) ¥3,900
投稿者 YOUCHAN : 00:35 | コメント (0)
2007年4月 2日
うちのくすり箱
先週から風邪を引いたり、復活したりを繰り返して体調がはっきりしないので
お花見に行きそびれています。毎年、お花見には縁がありません。うーん。
そんな虚弱体質を絵に描いたようなわたしが、
「うちのくすり箱」という月刊誌の表紙を1年担当することになりました。
病院の待合室などで無料配布されています。こんなのです。
母が透析で通っている病院にあるか聞いた所、みつからないので
看護士さんに尋ねてくれました。そしたら
「あー、その雑誌ねー。有料なんでウチの病院じゃ取ってないのよ~」
だそうです。
…世知辛いご時世です。とほー。
投稿者 YOUCHAN : 15:24 | コメント (2)
2007年2月19日
アナログとデジタル
作品を展示していると「手描きですか?」と尋ねられて
お返事に窮することがあります。
お尋ねの意図がデジタルなのかアナログなのか、ということだとは思うのですが、
ペンタブレットとPainterを使って描いている以上、
これらの作品は手描きなので、そのようにお答えします。
デジタル=正確・硬質なイメージをお持ちの方が多いようで、
そのように伝えますと驚かれます。
驚いていただくことは楽しいし、お褒めのコトバも素直に嬉しいですが、
実の所、わたしは手法にこだわりは持っておりません。
イラストレーターという職種である以上、データ入稿は当然ですし、
(それでも10年くらい前、デジタル入稿が受け付けられず
出力したものを入稿したことがありました)
CMYKデータの段階で、自分の意図した色になっているよう管理して
納品することが重要だと思っています。
その過程で、アナログな作業を経たものであろうと、
モニター上で全てが完結していようと、そこに価値はなくて、
逆にブラックボックスでよいのではないかなぁと思っています。
先日上梓した「こんなサイトはいかがでしょう」は
アナログとデジタルが混ざっています。
線画はトレペにペンで描いていまして、
トレペを使っているのは、ラフが透けるようにしたかったからです。
下図がその過程です。連載は現在も続いているので、
最新号の原稿をお見せします。太郎商店の巻、です。
これをスキャンして、背景の白を透明化し、黒いラインだけの
Photoshopデータを作り、それをPainterに持っていって着彩します。
Painterは気に入ったブラシがあり、自然な感じを損なわずに着彩ができるし、
ちょっとしたペンのラインの修正は、うまく模倣できます。
完成したものを、今度はPhotoshopで入稿データに仕上げます。
Painterの段階ではRGBで作業をして、CMYK化は
わたしはPhotoshopで行っています。
展示のときは、RGBのほうがプリントアウトしたときにはキレイなので、
RGBとCMYKの情報を二重で持っています。
全てをペンタブレットで描くのは、わたしにはちょっと難しいです。
やはり微妙なニュアンスとか、テキトウさは
紙に描いたペンの線に適うものはないと感じています。
展示の場合は、実際に足を運んでご来場いただく方の目や
時には触覚、時には嗅覚を楽しませることが大切だと思うので
手作りの部分をどう乗っけていくかが重要に思っています。
やっぱり展示は楽しくなければ!と思っております。
先日のカレンダー展の時は、手にしたときに触り心地のよい
カレンダーを…と思って、和紙に出力したものを展示しました。
あまり厚い紙ではめくりにくいだろうから、薄手のものを選びました。
あとは、紙の色も柔らかな白さのものを…と思ったら、
紙が薄くて透けてしまいました。あああ、詰めが甘い。
投稿者 YOUCHAN : 13:32 | コメント (6)
2006年11月 1日
コラボパンダー!
伊藤製作所さんとわたしのコラボTシャツ&7部袖が発売になりました。
その名も、「THEパンダーズ」。野生全開、可愛さ全開です。
7部袖ラグラン。身も心もパンダになれる!
Tシャツラグラン。身も心もパ(以下同文)
もともと、伊藤さんが描いていた、とってもナイスな木彫りパンダを、
あえてワタシが描くと言う、なんだかよくわからない企画です。
そもそも、木彫りパンダジャージ買いました。
今の季節にピッタリなので、よく着てる。重宝~。
てことで、らぶりー路線の「THEパンダーズ」もよろしぅ~。
あ。
名前の由来は、THEスパイダースがあるならTHEパンダーズだろう
と、ただ思ったからです。
投稿者 YOUCHAN : 00:06 | コメント (2)
2006年8月11日
セイリング
個展の作品紹介以来ですね。ひさしぶりに、イラストです。
絵びすばたけというレストランのグリーティングカードを、ず~っと描かせて頂いてまして、
今年の夏はこんな感じです。
絵びすばたけにいくと、このポストカードが貰えます。
(これまでのカードも貰えると思います)
ところで、表題「セイリング」はユキヒロの曲「Sailor」からつけました。
♪ Sailing 愛したかった 思い出を捨てて
I'm Sailing ポケットには 君が笑うロケット
余談ですが、10代の時に一番ライブを見に行ったのはユキヒロでした。
必ず、「Something in the air」の後に、「CUE」の演奏があった。
「All you've got to do」もあったかなー。
これらの曲がくると、もう終わりが近いのです。
MCはほとんどなくて(メンバー紹介くらいかな)、
でもその分、ものすごく演奏がよくて、バリライトもハデハデで
お客さんもずっと踊りっぱなしで楽しかった。そんなことを思い出します。
ユキヒロは、最近のアルバムもすごくいいから、またライブに行きたいな。
「Sailor」が収録されてるアルバム。名盤です。
「ONCE A FOOL,...」 高橋幸宏
投稿者 YOUCHAN : 22:33 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月30日
パノラマ島綺譚
※クリックすると、大きな絵がポップアップいたします。どうぞご覧ください。
二人は、一方に於いて、限りなき愛着を感じ合いながら、一方に於いては、
廣介は千代子をなきものにしようと企み、千代子は廣介に対して恐るべき疑惑を抱き、
お互にお互の気持を探り合って、でも、そうしていることが、
決して彼等に敵意を起こさせないで、不思議と甘く懐しい感じを誘うのでした。
(江戸川 乱歩「パノラマ島綺譚」より)
オリジナルイラストです。
手に手をとって不思議な島を巡るふたり。水中トンネルの外には人魚が泳ぎ、
そうかと思う内に森が開け、羊羹を切ったように完璧で美しい人工の岩肌には滝が落ち、
ドームの内側には空が描かれ、温泉には美女が…。
ここはパノラマ島。一人の男の妄想が形になった不思議な島です。
とある資産家の息子が死んだ報を受けた人見廣介は、顔が瓜二つであることと、
土葬の習慣がある事実を巧みに利用することを思いつきます。
資産家の息子の生還に大騒ぎの村、喜びに沸き返る資産家の家族。
うまうまと成りすましに成功した廣介は、資産をつぎ込んでパノラマ島の建築を決行するのでした。
ところが妻の千代子だけは、夫が偽者であることを見抜いてしまいます。
廣介も千代子に悟られたことを知り、もうこうなったら島に連れ出して
殺してしまうしかない…と決意します。千代子も不安と恐怖にかられながらも、
島に行くことを断る理由が口に出せず、結局廣介の言いなりに…。
しかし、パノラマ島を巡るうち、二人の心は次第に惹かれあってゆくのでした…。
「パノラマ島綺譚」の作者である江戸川乱歩は、この奇妙な島の描写を書く事が、
楽しくて楽しくて仕方なかったそうです。
読者であるわたしは、奇妙でグロテスクな島をめぐる冒険の中、
二人が次第に惹かれ合ってゆく様が、なんとも愛しく感じました。
破滅に向かう恋だとわかっていながら、惹かれ合わずにはいられない、人の心の不条理さ、切なさ…。
乱歩が楽しく書いたように、わたしも二人に愛情を込めて、自由に楽しく、そしてちょっぴり切なく描き上げました。
最後は壮絶な大花火で終わるこの物語。この惹かれ合う二人がどうなったのかは、
ぜひ「パノラマ島綺譚」を読んで頂きたいと思います。
ちなみに、一番右端上にいる、トレンチコートのナイフを持った男の名は北見小五郎。
明智小五郎を連想させる存在です。
(展示解説より転載)
「パノラマ島綺譚」イラストのラフです。このラフも展示しました。
書き込みが細かいので、大きな絵を用意しました。クリックでポップアップ表示します。
展示風景です。「鬼火」の隣に展示してあるのがお分かりいただけると思います。
展示のときは、このイラストは4分割されていました。出力サイズは、1/4でタテ90cm、ヨコ30cm。
相当大きなものだったのですが、4分割することで、一度に目に飛び込んでくる情報量が押さえられ、
落ち着いて見ることが出来る形態となりました。
描く時は、4分割することを前提に描いたので、ラフではその分割ラインが描かれています。
正面から見たところです。この面の真向いには、ピアノが置いてあります。
「なんちゃってカバー」です。
実は、展示会場にはなくて、後日、作品ファイルを作った際に作りました。
ということで、このパノラマ島を持って、今回の展示作品をすべてご紹介することが出来ました。
明日は、展示報告の最後ということで、展示風景の全体のスナップを
何枚かアップして締めくくりたいと思います。
光文社文庫「パノラマ島綺譚」江戸川乱歩全集第2巻に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 22:08 | コメント (7) | トラックバック
2006年6月28日
鬼火
そしてそれが一瞬の光芒を誇りながら、
再び闇の底に沈んで行った後には、
唯一団の青白い焔が、鬼火のように閃々と明滅しながら、
飄々として、湖水の闇の中を流れて行った。
(横溝正史「鬼火」より)
オリジナルイラストです。
横溝正史は、金田一耕助シリーズで有名な作家ですが、「鬼火」は探偵小説ではありません。
戦前の正史の作品には耽美的なものがいくつかあり、
中でもわたしはこの「鬼火」を最も愛好しています。
「鬼火」は、どこまでも憎み合った従兄弟同士の、壮絶な愛憎劇を執念深く描ききった作品です。
「鬼火」が最初に発表された雑誌は、昭和10年の「新青年」。前後編にて掲載されましたが、
その当時に掲載された挿絵は、竹中英太郎という画家によるもので、傑作と評されました。
私自身、初めてその挿絵を見たときの感動は、
「鬼火」を読んだときの衝撃に引けをとらないものでした。
わたしも描くなら「鬼火」を描いてみたい、と同時に、
竹中栄太郎に対する敬愛の気持ちも込めたいという思いが高まりました。
どのシーンを描いたらいいだろう…。悩みに悩みぬいた末、
出した結論は、ラストシーンから膨らませてみることでした。
代助と万造は、画家として成功を収めつつあった存在でしたが、
彼らは従兄弟同士で、幼い頃から憎みあっていました。
代助が画家として成功を収めようとすると、万造も画家になって代助を打ち負かそうとしました。
代助と万造は、お互いの存在がなくては生きてはいけない、愛憎表裏一体の存在だったのです。
また、この画家の間を行ったり来たりしていたお銀という女は、
得になるほうに付く計算高さを持ちながら、妖艶でつかみ所のない魅力を持っていました。
竹中英太郎が描いたお銀は、はてしなく美しく妖しい、儚げな存在でした。
わたしのイラストでも、お銀のイメージはあくまでも儚くなりました。
ところで、イラストの湖面に浮かんでいる仮面は、万造がつけていたものです。
万造は、鉄道事故に合い、大やけどを負って二目とは見られない顔になり、
仮面をつけて決して素顔を人前にさらすことはありませんでした。
底なし沼にボートを出し、代助を誘い出して殺してしまおうと襲い掛かったとき、
万造はボートから誤って落ちてしまいます。
とっさに代助は棹を万造に差し出し、助けようとします。
ところが、棹を引き上げる刹那、万造の仮面が落ちて、その素顔を代助に見られてしまいました。
代助にだけは見られたくなかった、その醜い素顔を…。
万造は、ずるずると底なし沼に沈んでいきます。
「代ちゃん……あばね!」という、郷里の別れの言葉を残して……。
その後、お銀も代助も結局沼の底に沈む運命になってしまうのですが、
沼の底で、代助と万造は、やはりいがみ合っているのでしょうか。
お互いの存在を認め合える距離にいなければ気がすまないというのに。
余談ですが、わたしはこのイラストを描く際、ムーンライダーズの「鬼火」という曲を繰り返し聴いていました。
ライダーズの「鬼火」は、ルイ・マル監督の映画『鬼火』からインスパイアされて作られた曲だと認識しています。
しかしながら、前奏や間奏の物憂いヴァイオリンのあの旋律が、
そして歌詞にも出てきた「生き損なった俺の心」等の表現が、
まさに正史版「鬼火」の世界観に合致しているような気がして仕方がないのです。
(展示解説より転載)
展示風景です。
今回の描き卸作品の中で、個人的に一番気に入っている作品が、この「鬼火」です。
手すき和紙に印刷しました。
「横溝正史のイメージで、こういうのは見たことがない」という評価が圧倒的に多かったです。
おそらく、大勢の方々の中には、角川文庫の一連の杉本画伯のイラストの
イメージが大きいのではないかと思います。
わたしが惹かれる横溝正史や夢野久作、久生十蘭らの世界とは
「血みどろの凄惨な殺人現場」ではなく、その背景にある
「人の心の闇」であり、切なさ、やりきれなさ、苦しさ、厭らしさ、そして悲しみです。
雑誌「新青年」の頃の探偵小説が特に好きなのには、そこに理由があります。
「なんちゃってカバー」です。
「鬼火」は、竹中英太郎の挿絵も全点収録されて(!)、
創元推理文庫「日本探偵小説全集(9)横溝正史集」に収録されています。
追記:竹中英太郎氏の名前を「栄太郎」と間違えておりましたので、
謹んで訂正いたしました。ご指摘ありがとうございました!>襟裳屋さま(2006.09.02)
投稿者 YOUCHAN : 13:24 | コメント (2) | トラックバック
2006年6月27日
夢野久作像(巻頭歌)
オリジナルイラストです。
「胎児よ 胎児よ なぜ踊る 母親の心がわかって 恐ろしいのか」
…これは、「ドグラ・マグラ」の冒頭を飾った歌です。
イラストの背景は、胎児の踊る羊水をイメージしました。
夢野久作ご本人は顔が長くて、頭の大きな人でした。
たいへんお洒落な人だったそうで、確かに、どの写真を見ても、
久作はモダンボーイそのものの格好をしてポーズを決めています。
また、ヘビースモーカーとしても知られており、
長ギセルをくわえている写真が有名です。
久作は夫婦仲もよく、子供ともよく遊んだ、よき夫・よき父であり、
小説に見られるような陰惨さとはかけ離れた、微笑ましいエピソードがたくさん残っています。
ただ、残された写真の久作は、寂しげな眼をしているものが多いような気がます。
気のせいかもしれませんが……。
余談ですが、この久作像が出来た後、久作のお孫さんにあたるSさんに
メール添付でイラストをお見せすると、大変気に入っていただきました。
そこで、ご自宅で飾っていただくのにちょうどよい大きさに額装して、
お送りさせていただきました。
後日、Sさんのご自宅にお邪魔させていただく機会を得ましたところ、
Sさんが代々尊敬してやまないガンジー翁の肖像とともに、
わたしの描いた久作像が飾られてあり、とてもありがたく思いました。
思い入れのある一枚だっただけに、とても嬉しく、光栄な出来事でした。
(展示解説より転載)
展示風景です。ラフスケッチも一緒に展示しました。
これが一緒に展示したラフスケッチです。
「なんちゃってカバー」です。
表題の「夢野久作 〜迷宮の住人〜 / 鶴見俊輔・著」は、
今は無きリブロポート刊の本のタイトルです。
投稿者 YOUCHAN : 22:39 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月26日
人の顔
と言いさしてチエ子は口を噤んだ。
ビックリしたように眼を丸くして、父親の顔を見た。
しゃがんでいた父親は、いつの間にか闇の中に仁王立ちになっていた。
両手をふところに突っ込んだまま、
チエ子の顔を穴のあくほど睨みつけていた。
(夢野久作「人の顔」より)
オリジナルイラストです。
チエ子は孤児院から航海士の夫婦の家に引き取られた女の子です。
夫婦はチエ子をとても可愛がっていました。
ただ、チエ子は少々奇妙な子供で、母親と外出していると、
ふと立ち止まって「お屋根をじぃっと見ていると、人の顔が見える」
云々と話し出すようなところがありました。
久しぶりに海外から帰って来た航海士の父親と一緒に、活動を見に行った帰り。
四谷見附で電車を降りて、上機嫌で歩いていると、
チエ子がふと立ち止まって空を指して
「……あそこにお母さまの顔が……」と父親に話し出します。
どれどれ…と腰をかがめる父親。
チエ子への愛情がたっぷりで、優しさに満ち溢れています。
しかし、チエ子に見えた人の顔というのは、
母親と、父親ではない別の男の顔でした…。
夢野久作という作家は、愛情深い親子関係を、
一瞬にして木っ端微塵に砕いてしまう表現が大変うまい作家です。
イラストでは、チエ子がその情景を告げる様子を描いています。
ところで、一昨年に開催した、友永たろさんとのふたり展で出展した
「宮益坂」という作品があります。
わたしの展示作品の中では一番人気でした。
しかし、実はこの作品、もともとこの「人の顔」をモチーフにした
イメージイラストを猫に置き換えたものでした。
今回の個展で、やはり「人の顔」をちゃんと完成させておきたい!と思い、
一昨年のラフを引っ張り出してみました。…あれ? こんなだったっけ…??
ラフは私の脳内で大きく美化されていたのです。
こんなんじゃ、だめだ!!と、ひとしきり落ち込んだ後、
ラフを描き直して、完成させた作品が今回の「人の顔」というわけです。
夜に見ると、結構怖いです…。
(展示解説より転載)
展示の様子です。
なお、解説にあったラフの遍歴については、過去のエントリー
「『人の顔』遍歴」をご参照ください。
今回の展示作品は、手すき和紙に印刷しているので、
データをそのままJPEGに書き出したものとでは、やはり印象が違います。
背景は、黄色っぽいですし、なによりも、全体のトーンが
落ち着いたものとなりました。
絵としての完成は、確かに一番上にUPしているイラストなのですが、
あの手すき和紙に印刷したものが、作品としては完成形となります。
デジタルで作成しましたが、アナログの質感がどうしても必要な作品です。
この「なんちゃってカバー」も、その手すき和紙に印刷して作りました。
なんとなく雰囲気が伝わるでしょうか…。
ギャラリーではスポットライトが黄色っぽい色味のため、
写真に撮っても風合いがあまりわかりませんでした。
上図は、後日自宅にて、自然光で撮影したものです。
「人の顔」は、ちくま文庫夢野久作全集〈3〉に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 11:46 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月23日
ジェイルバード
もし、メアリー・キャスリーンがほんとうは何者であるかをわたしが知っていたら、
彼女の両手を切り落としたがっている連中がいるという本人の話にも、
もっとなっとくがいったろう。
(「ジェイルバード」カート・ヴォネガット:著/浅倉久志:訳 より)
オリジナルイラストです。
RAMJAC(ラムジャック)コーポレーション。
この会社は、アメリカ産業界を牛耳っている大企業であり、
その大株主のジャック・グレアム夫人は、5年ほど前から表舞台から姿を消していました。
しかし、企業の買収があったとき、「あなたをRAMJACファミリーに歓迎します」と
グレアム夫人の肉筆の手紙が書かれ、署名の下には八本の指と二本の親指の指紋が押されます。
八本の指と二本の親指の指紋…。これが「本物」の証明なのです。
そして、イラスト中央に描かれたショッピングバッグレディー。
彼女の正体を明かしてしまいましょう。
彼女こそ、大財閥・RAMJACコーポレーションの大株主、
ジャック・グレアム夫人その人です。
彼女を殺し、その両腕を欲しがっている見えない敵がいる…。
世間から身を隠すため、彼女は身体に合わないほどに大きなバスケットシューズを履き、
靴の中に指紋を押すためのスタンプ台や重要書類等を押し込めて、
着られるだけのぼろを身にまとい、
ショッピングバッグレディーになって町中を逃げ回っていたのでした。
「ジェイルバード」の主人公は、ウォーターゲート事件の巻き添えを食って、
刑務所に収容されていた、ウォルター・F・スターバックです。
三年の月日を刑務所で過ごし、ようやく釈放されて
偶然出会った一人のショッピングバッグ・レディーが、かつての恋人、
メアリー・キャスリーン・オルーニーの成れの果てでした。
そして、メアリー・キャスリーンがRAMJACの大株主、
ジャック・グレアム夫人だったことは後から聞かされたのでした…。
ウォルターの回想録の形式で描かれた「ジェイルバード」で、
やはり鮮烈な印象と存在感を残したのはメアリー・キャスリーン・オルーニーでした。
大きなバスケットシューズを履いて逃げ惑うメアリー・キャスリーンを描こうと思いましたが、
それよりも、巨大なRAMJACビルや摩天楼と対比させて描く方が、
メアリー・キャスリーンを表現するにはぴったりではないか、と考えたのでした。
空には、青い空と輝く太陽。取り囲むようなビル群と、
厳しい顔をしたメアリー・キャスリーン。
そして自然を求める都会人のための公園と、
救いを求める人々のための教会を、背景に添えました。
(展示解説より転載)
展示風景です。正面一番左の、一番明るい場所に展示しました。
この絵、縦長に見えるのですが、実はそうでもなくて、ほぼ3:4の比率です。
縦にながーくそびえるビルが、縦長に見せているのですね。
なんちゃってカバー。
これに普通の帯がまきついてたら、キャスリーンが完全に隠れてしまう装丁でNGですね(汗)
海外の書籍ならいいかも。もしくは、帯なしで!
ハヤカワ文庫「ジェイルバード」カート・ヴォネガット
※「ジェイルバード」ですが、残念ながら、絶版のようです。
ただ、古書として比較的容易に入手が可能です。それにしても、悲しい、絶版…。
投稿者 YOUCHAN : 21:24 | コメント (6) | トラックバック
2006年6月22日
キャラコさん
「絹ではいかんな。木綿のような女でなくてはいかん」
剛子の一家は、父の光栄ある恩給だけでたいへんつつましく暮らしているが、
剛子がキャラコの下着(シュミーズ)をきているのは、それには関係がなく、
もっと深い感情のこもったことなのである。
(久生十蘭「キャラコさん」より)
オリジナルイラストです。
キャラコさんの本当の名前は石井剛子(つよこ)。
質実剛健の「剛」の字を取ってつけられた名前です。
「これからの女性は男の言いなりになるようなヘナヘナではいかん」
という父の願いが込められた大切な名前を、
キャラコさんはとても誇りに思っています。
また、もうひとつ「キャラコさん」という呼び名は、
剛子が質素なキャラコ(木綿)の下着をつけていたのを従姉妹たちに見られて以来、
呼ばれるようになったのでした。
従姉妹たちはシルクの下着を着けていましたから、
剛子のことをからかってこんな呼び名をつけました。
けれど、剛子はキャラコさんという名前を気に入っていたし、
周囲からもこの愛称で呼ばれるようになったのでした。
キャラコさんは19歳。誰にでもわけ隔てなく親切で、好奇心旺盛。
大きすぎる口をあけて快活に笑います。
キャラコさんに関わった人は、どんな偏屈な人だって、初めは敵意を持った人であっても、
最後にはキャラコさんが大好きになって、周囲の誰もが幸せな気持ちになってしまいます。
キャラコさんは、太陽のような暖かな女の子なのです。
「キャラコさん」が書かれたのは太平洋戦争前、昭和14年です。
大戦突入前とは言え、その当時の日本は「贅沢は敵」と国民の生活を規制しつつあった時代です。
キャラコさんの名前の由来となった「質実剛健」が、時勢に合致した思想だったことは間違いがないと思います。
娯楽的要素の強い内容のものが、当局の圧力で次々と姿を消していった「新青年」誌上で、
こんな楽しくて、豊かな思想を持った連載を、1年間も続けることの出来た久生十蘭とは、
なんという力量を持った興味深い作家でしょう。
わたしは、キャラコさんのすっくりと立つ姿を描いてみたいなと思いました。
人の幸せを願っていつも動き回っているキャラコさん。
人の悲しみを自分の痛みとして感じ取ることの出来るキャラコさん。
彼女の優しい人柄が、少しでも表現できていたらとっても嬉しいです。
(展示解説より転載)
展示風景です。ピアノの上に展示しました。
キャラコさんは快活なお嬢さんですが、久生十蘭の手にかかると
ロマンチックな雰囲気が漂います。
なので、額装展示は白い紙に、カバーはちょっと黄色っぽい手すき和紙に
印刷することで、その雰囲気を出してみました。
でも、写真ではあんまり違いがわからないですね…。
なお、「キャラコさん」が収録されている本は現段階(2006年6月)では残念ながらないようです。
三一書房版「久生十蘭全集†」に収録されており、図書館で読めると思います。
また、新たな久生十蘭の全集が発売されるという朗報があります。詳細は下記をご覧ください。
●久生十蘭オフィシャルサイト準備委員会
投稿者 YOUCHAN : 09:38 | コメント (2) | トラックバック
2006年6月21日
百鬼猫
オリジナルイラストです。
わたしは、内田百間をイメージした猫のキャラクターを描いてみました。
すると、その猫になった百間先生が…いえ、百間先生になった猫が……
とにかく、先生がわたしに声をかけてきました。
貴君、貴君…。
「何ですか、先生」
「ここは一体どこなのかね」
「市ヶ谷の隣の駅、曙橋にある、ゑいじうという画廊です」
「市ヶ谷の隣は信濃町ではなかったか」
「地下鉄が当時より増えております」
「この画廊は『ゑいじう』というのか。旧仮名遣いは健在というわけだね(※1)」
「いえ先生、残念ながら現在では旧仮名を使うことは殆どありません。現に、先生の文章も……」
「なに、新仮名遣いになっているというのか。それはいけない」
「しかし、現に大人気で読まれています」
「人気などどうでもよい。しかし、なってしまったものは仕方がない」
「しかしながら、漢字の送り仮名は先生がずっと指摘なさってた通りに戻りましたよ」
「そうだろう。僕は何度も提言をしたからね。ときに貴君」
「はい」
「画廊といったが、貴君はなにをしている」
「イラストレーター…ええと、挿絵画家をしております」
「風船画伯(※2)のようなものか」
「そんなところです。風船画伯は、21世紀になって人気が出たんですよ」
「しかし本人が生きていなければ意味がないだろう」
「それはそうですが、美術館に長蛇の列が出来たそうです」
「僕は並ぶのは好きではない。ところで、貴君は僕の文章も読まれていると言ったね」
「はい、こんな風に『内田百間集成』と言う形で、文庫として編まれています」
「こんな小さな中に詰め込まれてしまっているのかい」
「でも先生、このサイズの本は電車の中で読むのにぴったりなんです」
「貴君は列車の中で本を読むのか」
「はい」
「列車に乗るときは、外の景色を眺めるのが本当だろう(※3)」
「はあ」
「人の目は文章を読むためにあるのではない」
「でも先生の文章を読むのは、とても面白いです」
「ときに貴君」
「はあ」
「なぜ僕は猫の格好をしているのかね」
「先生は犬よりも猫のほうがお好きでしょう」
「猫が好きというわけではない。しかし、人が飼っている犬は嫌いだ」
「先生の作品では『ノラや』(※4)を初めて読んだんですよ」
「あれは校正もままならなかった」
「猫を飼ったことのある人間にとってあんなに感動する話はありません」
「人の感動などどうでもいい」
「はあ」
「なんだかとりとめのない話だね」
「麦酒でも飲まれますか」
「昼間からそんなお行儀の悪いことはしない。しかるに貴君、なぜ旧仮名遣いを使わないのかね」
「旧仮名はなんとか出せても、旧漢字が変換できないのです」
「なんだね、そのヘンカンというのは」
「……説明がたいへん面倒なのですが、よいでしょうか」
「面倒なのは駄目だよ」
「はあ」
※1 内田百間は旧仮名・旧漢字にこだわった。
戦後、仮名遣いが改められても、その方針を終生曲げることはなかった。
旧仮名・旧漢字を求めるファンは現在も多い。
※2 谷中安規。自彫自刷の版画家で、戦前の百間作品の挿画を数多く手がけた。
「風船画伯」とは、百間が安規につけたあだ名。
戦後まもなく餓死し、その急逝が惜しまれた。
※3 ただ列車に乗って目的地まで着くことだけを楽しみとし、
目的地では何の目的も持たない旅を百間は好んだ。
この旅の記録は「阿房列車」として全三巻で刊行され、人気を博した。
※4 自宅に出入りしていた猫「ノラ」が失踪して、悲しみにくれた百間の作品。
ノラを失った悲しさがあまりにも深かったため、
書いた原稿を推敲することもままならなかった。ペットロス小説としても名高い。
(展示解説より転載)
展示風景です。先日ご紹介した「件」と対で展示しました。
階段を上りきると、正面に百鬼猫先生がじっとあなたを見つめます…。
投稿者 YOUCHAN : 09:21 | コメント (2) | トラックバック
2006年6月19日
件(くだん)
こんなものに生まれて、何時迄生きてゐても仕方がないから、
三日で死ぬのは構はないけれども、預言するのは困ると思つた。
(内田百間「件」より)
オリジナルイラストです。
「件(くだん)」は大正11年に発表された、幻想味あふれる短編作品です。
そもそも件とは日本に古くから伝えられている物の怪で、その姿は頭が人で身体が牛です。
生まれて三日で不吉な預言を残して死ぬといわれていますが、
内田百間が描く「件」は、自分がどうして件になってしまったのかが理解できていません。
きょとんと戸惑っている件に対し、預言を聞こうと群がる人間たちは、
まるで好奇心の強い猿のようです。集まって、不安がって、騒ぐだけ。
その中に、こっそり百間猿が隠れています。
「阿房列車」や「百鬼園随筆」でみせる百間は、
ユーモラスな描写とわがままなのに憎めない人柄が魅力的なのですが、
創作となると、その色合いは一変します。
不気味で、取りとめがなく、話の前後関係があいまいで、心細い闇が広がっています。
創作と随筆の百間。一体どちらが本当なのだろう…。
しかし、明るく楽しい百間文学に浸っていると、
突如として闇の部分が突きつけられる事があります。
死んだはずの金貸しが訪ねてきたり(「贋作 吾輩は猫である」)、
寝台列車で休んでいると急に猿がのしかかってきて話しかけられたり(第三阿房列車)。
そんな場面に出くわすと、思わずニヤリ。
そして思うのです。
百間にとっては創作も随筆も、厳密な境目なんてないんだろうな、と。
だから百間はやめられない。
(展示解説より転載)
展示風景です。解説文と一緒に掛けてあるのが見えますか?
この文章が、上記のものです。
「冥途」のカバーという形にしています。だって「件」は「冥途」に収録されてるから。
一緒に並んでいるのは「第三阿房列車」カバーの『百鬼猫』と小川未明カバーです。
...ということで、明日は『百鬼猫』の登場です。
妄想百間先生との会話を全文掲載しますので、
「阿房列車」読者の皆様、笑ってくださいね〜。
投稿者 YOUCHAN : 23:53 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月17日
月と菓子パン
ぽってりとした夜中の満月は、菓子パンのなかのクリームの
練り上げたような黄色をしていると思った。
(石田 千「月と菓子パン」より)
Manyo 2006年7月号に掲載されています。ぜひご覧ください。
階段を上がってすぐ眼に入るのが、壁際のピアノの上の展示です。
意識して、ここには明るい色彩の絵を並べました。楽しい感じです。
サイドから見ると、本のカバーの背の所に、クリームパンを食べているおじさんが
くるようにしたんですけど、見えますか?
なんちゃってカバー・「月と菓子パン」の巻。
「月と菓子パン」の作者の石田 千(せん)さんは、わたしと同い年です。
とても丁寧な日本語を書く方で、個人的に(一方的に)とても親近感を持っています。
Amazonの書評等を見ると、「豆腐屋」「本屋」「花屋」という言い回しに嫌悪する人も。
ですが、却ってそこが対象との距離をきちんと保っているように見えて、
わたしは個人的には好感を持っています。入り込みすぎてない感じっていうのかな。
晶文社 「月と菓子パン」 石田 千
追記:石田千さんの元クラスメイトさんからコメントをいただきましたが、
こちらのふてぎわでTBができないようになっておりました。
ので、こちらからTBさせていただきました。
こういうご縁って嬉しいですねぇ~。
かつきさん、改めましてコメントありがとうございました。(2006/08/07記)
・猛読酔書『月と菓子パン』石田千
投稿者 YOUCHAN : 23:53 | コメント (2) | トラックバック
2006年6月16日
センセイの鞄
ツキコさんこそ、あのときの男子とどこかに行ったんですか。
センセイが聞き返した。え?とこんどは私が首をかしげる。
(川上 弘美「センセイの鞄」より)
Manyo 2006年6月号に掲載されています。ぜひご覧ください。
展示風景です。このイラストも、1Fのカフェに展示していました。
Manyoで連載した作品の多くが1Fに展示されてました。実は。
センセイは、このくらいのおじいちゃんじゃないかなーと、わたしは思っていました。
ツキコさんは、もうちょっと大人っぽくてもよかったかな。
「恩師と教え子」以上「恋人」未満…の、もどかしい時期を絵にしました。
ところで、この本の作家の川上先生は、百間先生ファンなんですよ。
なんだかそういう偶然って、嬉しくないですか。ねぇ。
平凡社 「センセイの鞄」 川上 弘美
※それで、改めて説明いたしますと、最近、連続で投稿している
イラストレーションのエントリーは、去る5月29日〜6月3日に
ゑいじうにて開催された個展「文学山房」の出展作品および展示風景、
そしてモチーフとなった小説が収録されている
本のご紹介、となっております。一日に1点ずつUPしてます。
(日曜日はお休みします)
投稿者 YOUCHAN : 23:45 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月15日
さくら
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
(茨木 のり子「さくら」より)
Manyo 2006年5月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
展示風景です。1Fカフェの一番奥の壁にかけてありました。
このイラストを描いたのは、まさに茨木さんの訃報が飛び込んできた直後のことでした。
ちょうど、掲載時期が桜の季節だったので、5月号はこれでいこうと
思っていた矢先のこと。
個人的に追悼の気持ちを込めて描きました。
連載文中に追悼の文字はありません。あくまでも、個人的に。
茨木さんにとって「わたしが一番きれいだったとき」に
「さくら」をうっとりとみれたらステキだったろうな、
きっと、こんなきれいな色の着物を着たかったろうな、
等などといろんな気持ちを込めて、絵に託しました。
謹んで茨木先生のご冥福をお祈りいたします。
童話屋「おんなのことば」(茨木 のり子:著)に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 22:42 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月14日
往復書簡
たくさんの年を重ねる必要はない、
物語を書きはじめればいい、書かなくてはならないから
書くのです。
(トーベ・ヤンソン「往復書簡」より)
Manyo 2006年4月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
展示風景です。この作品も、1Fのカフェに飾っていました。
ヤンソンといえばムーミンですが、このシリーズにはムーミンは出てきません。
「往復書簡」は、「読者は作家の書いた本の中でのみ作家と出会い、
そして共に旅が出来る」といったような内容で、
ヤンソンと日本人少女の読者との手紙のやりとりの形式をとっています。
でも、そこにヤンソンからの手紙は書かれていません。
なんちゃってカバー トーベ・ヤンソンの巻。
みすず書房風レイアウト。もっと余白があってもよかったかな。
実物のヤンソンの本は、本体が濃い色で透けてしまったため、紙を2重に巻きました。
筑摩書房 トーベ・ヤンソンコレクション1「軽い手荷物の旅」
(トーベ ヤンソン:著/冨原 眞弓:訳)に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 20:16 | コメント (2) | トラックバック
2006年6月13日
月夜と眼鏡
月の光は、うす青く、この世界を照らしていました。
なまあたたかな水の中に、木立も、家も、丘も、
みんな浸されたようであります。
(小川未明「月夜と眼鏡」より)
Manyo 2006年3月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
展示風景。1Fカフェ入り口すぐの壁にかけてありました。
半切サイズですが、壁が広いので、絵が小さく見えますね。
なんちゃってカバー・小川未明の巻。
今回の展示のもうひとつの目玉、それは「なんちゃってカバー」です。
未明は童話なので、おおきな版形が合うと思いました。
ちなみに、中身はわたしが出した中央出版の絵本です。
こんな感じでカウンターに並べました。
未明の右隣にあるのは、実際に私が出版した絵本と、
わたしが自宅から持ってきた、十蘭と久作と百間の全集から1冊づつと
乱歩の文庫の本物です。
「なんちゃってカバー」と本物が混在していたのはこのカウンターだけで、
あとは全部「なんちゃってカバー」です。売られているわけではありません。
もし混乱した方がいたら、ゴメンナサーイ。
新潮文庫「小川未明童話集」に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 14:33 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月12日
北溟
岸にはさっきから吹き寄せた雲だか綿だか解らない物が
段段積み重なって、その中から色色の大きさの
膃肭獣(おっとせい)がのぞいたり隠れたりしている。
(内田百間「北溟」より)
Manyo 2006年2月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
「北溟(ほくめい)」は、1Fカフェに展示していました。
ポストカード販売もしましたので、2Fでカードを見て、
改めて1Fの展示も見てくださった方もいらっしゃいました。
膃肭獣を拾ってすすると葡萄のような味がした…というお話です。
この不条理さと、あどけない膃肭獣のギャップがなんとも言えません。
引き気味に撮ってみますとこんな感じです。明るい店内に映えますね。
ちくま文庫「内田百間集成(3)冥途」に収録されています。
投稿者 YOUCHAN : 22:22 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月10日
雪のひとひら
それらはいずれもいかにも広大に見えながら、
ひとたびかの巨大な太陽や、月影や満天の星に思いをいたせば、
まことに取るに足らないささやかさでした。
(ポール・ギャリコ「雪のひとひら」より)
Manyo 2006年1月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
階段の下の壁に展示しました。
階段を上るときにご覧頂く方と、2階の展示室を見終わってから
帰りしなにご覧頂いた方といらっしゃったように思います。
2階から見た感じです。
ちなみに、右の壁に段段にかかっているカラフルな額は、
Manyoでの連載の画面キャプチャーを
第一回目から最新号まで額装したものです。
新潮社 「雪のひとひら」 ポール ギャリコ:著/ 矢川 澄子:訳
投稿者 YOUCHAN : 13:00 | コメント (6) | トラックバック
2006年6月 9日
家守綺譚
まるで夕闇から滲んで出てきたかのように、
周囲との境がはっきりしなかったのだが、微動だにしない、
その地蔵のような気配に、妙に引き付けられた。
(梨木 香歩「家守綺譚」より)
Manyo 2005年12月号に掲載。(この回より、「文学山房」として連載が独立しました)
バックナンバーよりご覧ください。
展示風景。ピアノの上に飾っています。隣は石田千さんの「月と菓子パン」。
実はこの絵だけ、諸事情で他の作品より解像度が低いため、小さいのです。
「こんな小さな絵だったんですか!?」と何人かの方に驚かれました。
ゑいじう入り口のウェルカムボードは、
DMを拡大して印刷したものです。A3サイズ。
うっかりしていて、このイラストが掲載されたBallistic社の本「Painter」を
ギャラリーに持っていったのは最終日でした。
ご覧いただけた方は少なかったですね…スミマセンでした。
新潮社 「家守綺譚(いえもり きたん)」 梨木 香歩
投稿者 YOUCHAN : 16:25 | コメント (0) | トラックバック
2006年6月 8日
夢十夜
今日から一日に一点ずつ、個展での展示作品をご紹介していきます。
トップバッターは、「Manyo」創刊号に掲載された、この作品から。
赤い日が東から西へ、東から西へと落ちて行くうちに、
------あなた、待っていられますか
(夏目 漱石 「夢十夜」より)
Manyo創刊号に掲載されています。(第一回目のみ、「二人のエンタテインメント」内)
バックナンバーよりご覧ください。
展示風景。入り口から入ってすぐ。カウンター横。
岩波文庫 「夢十夜 他二篇」 (夏目 漱石)に収録。
投稿者 YOUCHAN : 13:51 | コメント (2) | トラックバック
2005年12月24日
happy holidays!!
merry christmas and a happy new year!
投稿者 YOUCHAN : 12:28 | コメント (0) | トラックバック
2005年12月15日
ActionScriptトレーニングブック
NORIこと伊藤のりゆき著「FLASH ActionScriptトレーニングブック」に
本文イラストとサンプルグラフィックを提供しました。
イラストは40数点、サンプルは…何点だっけ?(汗)
夫婦ですが、ちゃんとお仕事として描かせていただきました。
今回のイラストは、Yahoo! Internet Guideで連載している
「こんなサイトはいかがでしょう」のタッチで、相当ラフに描いています。
全くActionScriptがわからないわたしは、
「AS挫折組みに贈る」というコンセプトにぴったり合った
ターゲット層にあたるので、今回の仕事は勉強になりました。
しかし、その経験がちゃんと生かせるかどうかは不明であります。
はっはっはっは。
下図のような感じで掲載されています。ぜひ手にとってごらんください!
FLASH ActionScriptトレーニングブック 伊藤 のりゆき by G-Tools |
投稿者 YOUCHAN : 01:02 | コメント (4) | トラックバック
2005年9月15日
マロンくんとミルクちゃんのぼうけん
通算4冊目・今年2冊目の絵本はデジタル絵本です。
「おはなし絵本クラブ」で今日から公開がはじまりました。
その名も「マロンくんとミルクちゃんのぼうけん」。
FlipBookという特殊なプラグインで動きます。
閲覧環境はWindows版IEで、有料コンテンツです。
(Mac版へのご要望は、おはなし絵本クラブまでお寄せください)
今回の絵本は、宇宙旅行を夢見る発明家のネコたちが主人公です。
細部までとことん描き込んだイラストをじっくりご堪能ください。
また、ナレーションを務める櫻庭裕士さんの演技が、これまたすばらしいのです。
ぜひともご覧頂き、ご意見・ご感想をおはなし絵本クラブまでお寄せください。
応援、よろしくお願いいたします。
おはなし絵本クラブ
「マロンくんとミルクちゃんのぼうけん」
■文と絵 YOUCHAN(ユーチャン)
■ナレーター 櫻庭 裕士
■出版社 おはなし絵本クラブオリジナル
■朗読目安 8分
■対象年令 3歳〜
■絵本種別 動く絵本
なお、今回描いた絵を数点、e-space展にて展示いたしますので
そちらもどうぞお楽しみに!
そのe-space展で、前作の絵本「えりちゃんとまねっこおばけ」も
置く予定です。手にとってごらんいただけます。
そやなおきさん作「ぼく うちゅうじんに あいたいな」と
柿田ゆかりさん作「メイプルおばさんの りんごのき」も
一緒に展示する予定です。(持ってきてくれるのを忘れなければですが)
投稿者 YOUCHAN : 16:22 | コメント (4) | トラックバック
2005年8月24日
絵本が終わった
6,7,8月をずっと費やしてきた絵本の作画がようやく終わり、
本日データを入稿した。FlipBookという形式で、オンラインで配信される絵本。
(来月中旬以降、「おはなし絵本クラブ」で配信予定)
Web用とはいえ、普通の絵本となんら変わらない手間隙。
解像度も高めだし、相当細かい描きこみをした。
だから想像よりも仕上げに時間がかかりすぎて、
まるで掻いても掻いても進まないクロールのような。
食べても食べても減らない巨大かき氷のような。
歩いても歩いてもたどり着かない駅のような。
そんな仕事だった。
誰だーこんな細かいラフ描いたのー!ってオレだ〜〜〜!
こんなに大変な思いをしたのに、終わってしまうと
ものすごく寂しい。寂しい寂しい。
この寂しさは、春に中央出版の絵本「えりちゃんとまねっこおばけ」を
入稿し終えたときの感慨とおんなじ。
そして次の企画を、次の絵本を始めたくてしかたがない。
儲からないくせに絵本制作が辞められないっていうのは、そういうわけなのだ。
次回作もがんばろー!って、気が早いね。
投稿者 YOUCHAN : 21:48 | コメント (6) | トラックバック
2005年8月10日
絵びすばたけ用ポストカード
イタリアンレストラン・絵びすばたけ恒例のポストカードのイラストです。
毎年、お正月と夏にイラストを描かせていただいております。
今年の夏はあまりにも暑いので、涼しいイラストにしました。
このポストカードをGETしたい人は、絵びすばたけさんにGO!
絵びすばたけ La casuccia(ラ・カズッチャ)
〒150-0013 渋谷区恵比寿2-25-13 参番館広尾1F
日比谷線・広尾駅2番出口より徒歩6分
TEL:03-3444-0677
地図はコチラ
投稿者 YOUCHAN : 23:38 | コメント (6) | トラックバック
2005年7月16日
おてもと
現在展示中の「ねこまんじゅう」。寿司桶にみっしり入っております。
投稿者 YOUCHAN : 23:56 | コメント (10) | トラックバック
2005年6月24日
連載9年目突入
Internet Watch編集後記GIFあに連載が、今週でいよいよ9年目に突入しました。
最初の頃は、50KB制限の壁が高くて、モノクロアニメしか作れませんでした。
が、Fireworks使うようになって、カラーを激しく減色したり
動かす部位の面積を調整するなど、ノウハウがずいぶん身につきました。
(アニメーションそのものはFlashを最初から使っています)
2000年以降は、ウチの猫たちをモデルにした猫シリーズになり
パンダ星人などのキャラクターも自然発生的に生まれました。
担当さんも4代目ですが、3代目と4代目の担当さんはうどん好きです。
連載は、打ち切られることがなければ、まだまだ続きます。
毎週金曜日の夜に更新してますので、たまーに見てやってください。
●Internet Watch編集後記 > GIFあにギャラリー
投稿者 YOUCHAN : 22:47 | コメント (8) | トラックバック
2005年5月14日
絵本ができたよ〜♪
今年の2月に描いた絵本の見本が、中央出版から送られてきました。
この絵本は、中央出版の教材セットのなかの
絵本セットの1冊として描き下ろしたものです。
書店売りをしないので、皆さんのお手元に…というわけには
簡単にはいかないのですが、機会を作ってお目にかけたいです。
(画像は後日、ギャラリーページに追加掲載の予定です)
送られてきた絵本には、中央出版編集部の担当者さんからの
丁寧なお手紙が同封されていました。
絵本の内容にも触れた、心のこもったお手紙で、
これにも感激しちゃいました。
実は、わたしははるか昔(もうかれこれ17年前)に
中央出版に在籍していたことがあります。
が、最初の営業があまりにもつらくて、3ヶ月で辞めてしまいました。
その間に貰っていたお給料分は恩返しできたかな、と思っています。
・「えりちゃんとまねっこおばけ」
さく・え=YOUCHAN(ユーチャン)
中央出版幼児向け知育教材
「モンテッソーリ式・プルチノ」収録
A4/24P/オールカラー/上製版
投稿者 YOUCHAN : 23:17 | コメント (13) | トラックバック
2005年3月31日
アトリエパーク
KDDIのファミリー向けコンテンツ「アトリエパーク」の開発に参加しました。
わたしはグラフィック周りを、NORIはFlashオーサリングを担当です。
どういうコンテンツかといいますと、スタンプをペタペタ押して絵を描いて遊びます。
インク残量にも限りがあり、スタンプの形状も限られていて
さらには制作期間まで限りがあります。ふふふ。
制限だらけで一見きゅうくつそうに見えますが、やってみると結構ハマっちゃうと思います。
こんどはMacの人も遊べますので、ずずずいっと遊んでいってください。
投稿者 YOUCHAN : 23:38 | コメント (0) | トラックバック
太陽
紹介する機会をうっかり逃しておりましたが、以前ご紹介した
赤=ハート、青=波間 でおなじみ、Especially for youシリーズの第三弾です。
太陽は、好きなモチーフです。
今回も、甘すぎず、陶酔しすぎず、いい塩梅にできたと思います。
YNOTのぬいぐるみといっしょに配達できます。ご利用くださいまし。
投稿者 YOUCHAN : 22:27 | コメント (2) | トラックバック
2005年1月24日
青い絵
当初の予定では、もうリリースされてるはずなのですが、
大人の女性が使いやすいようなカードをと思い、
こんなデザインのものを、YNOTのぬいぐるみカード用に作画しました。
もうすぐリリースされると思います。楽しみ!
投稿者 YOUCHAN : 01:13 | コメント (2) | トラックバック
2005年1月 4日
七福神時計
マカロニ・アンモナイトにて、デスクトップ時計を配布中。
おみくじつきの時計です。
投稿者 YOUCHAN : 15:01 | コメント (2) | トラックバック
あけましておめでとうございました
もうすっかりお正月モードではなくなりましたが、今年もよろしくお願いします。
ちなみにこの絵は「筆まめ」収録のモノです。
投稿者 YOUCHAN : 02:31 | コメント (11)
2004年12月24日
今週のGIFあに
コチラで連載中です。
投稿者 YOUCHAN : 21:42 | コメント (3)
2004年12月19日
印刷比較
前回、このポートレイトを描く許可をくださった久作のご遺族に
ご報告を兼ねてお届けする絵を印刷した。
オリジナルの半切サイズでは、大きすぎてご迷惑がかかるので、
小さめに印刷したのだが、紙のサイズを変えたら、新発見があった。
なんだか絵が眠いのだ。
それで、紙を変えてみた。
左がiフォト波光(PCM竹尾)、右が顔料専用フォトマット紙(エプソン)。
写真では、やはり解りにくいけど、
この絵に関しては、エプソンの勝ちだった。
波光は、寒色系が全体的にのっぺりと再現されてしまうようだ。
印刷設定を変えてみたけれど、その傾向はかわらなかった。
絵によって、再現に適した紙が違う。
同じ竹尾のiフォトかきたは、肌色の再現性はバツグンにいいが
やはり寒色系に弱いような気がする。
絵によって紙を変えていかなくてはいけないと思うけど
特性をメモしておかなくては。ということで、Blogにメモ。
投稿者 YOUCHAN : 17:14 | コメント (2)
2004年12月17日
たからもの
この子にはモデルがいます。
池澤夏樹さんの「イラクの小さな橋を渡って」という本のなかで
遊園地のブランコに乗って遊んでいる写真の少女です。
イラクへのアメリカの攻撃が始まる直前に描いた絵だったので、
どうか生きていてほしい、という願いを込めて描きました。
(だから背景が炎の色をしている、という事情もあります)
おしゃれに興味のある年頃ですから、
きっと、アクセサリーがたからものなんじゃないかな、なんて想像もしながら。
投稿者 YOUCHAN : 00:41 | コメント (5)
2004年12月15日
モンキー・ハウスへようこそ
ヴォネガットの同名小説をモチーフにしました。
投稿者 YOUCHAN : 01:34 | コメント (4)
2004年12月12日
「件」答え合わせ
全国の件ファンの皆さん、おまたせいたしました。
わたしが描いた件の全貌はコチラです。
元ネタは内田百間の「件」で、目が覚めたら自分が噂に聞いた件になっていた、
という書き出しで始まる短編です。
件自身は、予言の内容も知らないし、そもそもなぜ自分が件になったのかわからない。
自らの運命に戸惑っているのです。
そんな件に対し、件の予言を聞き漏らすまいと、
恐怖と好奇の目で人々が取り囲んでいます。
…というシーンでした。件シリーズこれにて完結。
投稿者 YOUCHAN : 00:30 | コメント (2)
2004年12月 3日
件(くだん)
全貌はモンキービジネス展で。ってこれ、サルじゃないじゃん。
投稿者 YOUCHAN : 01:08 | コメント (6) | トラックバック
2年目突入
…前のミキプルーンとの落差はいったいなんでしょうか。
しかし、これもわたしのタッチに相違ありません。
Yahoo! Internet Guide誌に連載している
「こんなサイトはいかがでしょう」というお気楽イラストエッセイが
とうとう今月号(1月号)で2年目に突入しました。
わたしは連載が本当に長続きしません。
イラストエッセイの類は、これまで3回ほど連載をしながら
どれも1年持ちません。
これまでは、気合の入れすぎが悪かったのでしょうか。
今、YIGで好きなように自由にやらせていただいている連載は
なぜか持っています。しかも2年目です。
今月は、企業PR企画までありました。
TBCさん、気に入っていただけたでしょうか?
「ああ、ウチのサイトが取り上げられないかなぁ」と
期待していただけるような連載に育つといいのですが
まだそこまではいかないですね。
とはいっても、わたしの独断と偏見でサイトは決めます。
皆様、今後とも、応援、よろしくお願いします。
ほら、巻末にアンケートハガキがあるでしょう?
記事評価の「こんなサイトはいかがでしょう」のところに
数字の1を書き込んで投函してください。
けっして3や4を書かないでくださいね。ねねね。
担当のBang!さん、いつもいつもありがとうございます。
今月は年末進行でしたね…(墓穴)
投稿者 YOUCHAN : 00:30 | コメント (3)
食育
食育をテーマにした、ミキプルーンさんのお仕事でした。
ミキサイドのお箸の持ち方へのこだわりは、生半可ではありませんでした。
投稿者 YOUCHAN : 00:17 | コメント (2)
2004年11月28日
鶏
YNOTつながりでもういっちょ。
YNOTの年賀状印刷サービス用の酉年イラストです。
あともう1作、後日公開される予定です。(もう1作は「福助」です)
今年は鶏一杯描いたなぁ…。筆まめもよろしくね♪
投稿者 YOUCHAN : 01:58 | コメント (6)
2004年11月27日
真紅の心
YNOTぬいぐるみカード用に描きました。今月は赤。
毎月1色づつをリリースで、赤・青・黄と発表予定です。
投稿者 YOUCHAN : 18:28 | コメント (7)
2004年11月26日
「宮益坂」
昨日、ウエマツに行こうと思って、夕方に宮益坂を上ったところ、
つくづく、自分の描いた「宮益坂」のイメージに合ってるなぁと驚きました。
このとおりではないですが、雰囲気がイメージどおりなのです。
これ、「宮益坂」というタイトルはあとからつけたのですが、
実はこの絵は、もともとは猫の子ではなく、おかっぱ頭の女の子が
月を指差している絵なのです。
元になったモチーフは、久作の短編「人の顔」。
だから、ほんとうは「人の顔」というタイトルの絵のはずなのですが
さかなねこ展のために、人を猫に差し替えて仕上げてしまったので
別の絵になってしまいました。
「人の顔」バージョンも、いつか作ることになると思います。
タモリじゃないけど、東京の坂って面白いです。
一日を坂めぐりに宛てて回りたいと常々思っています。
やるならこれから。冬がいいですね。
わびしい感じが絶妙。
投稿者 YOUCHAN : 17:35 | コメント (6)
2004年11月23日
巻頭歌
胎児よ 胎児よ なぜ踊る
母親の心がわかって
恐ろしいのか
投稿者 YOUCHAN : 00:04 | コメント (4)
2004年11月19日
去る申年
さる展どうすっかなぁぁぁ…。
投稿者 YOUCHAN : 02:21 | コメント (5)
2004年11月 9日
使用前と使用後
中井貴恵さんの主催するライブのDMを描かせていただきました。
これがオリジナルのイラスト。
詳細情報が入るとこうなります。
-----<オマケ:ライブ詳細>-----
JAZZ & STORY くるみ割り人形
演奏:塚原小太郎トリオ(塚原小太郎(p)潮先郁男(g)中村新太郎(b))
朗読・構成:中井貴恵
日時■12月26日(日)
場所■メゾンブランシュ
〒107-0052 東京都港区赤坂8-11-27
Tel:03-3402-2181
■Afternoon Tea Live
¥5,500(サンドウィッチ+デザート+ドリンク付)
12:30open / 13:00〜14:00Tea Time / 14:00 Live start
■Dinner Live
¥12,000(コースディナー+グランスワイン付)
17:30open / 18:00〜19:30Dinner Time / 19:30〜Live start
予約&お問合せ先
株式会社スペース・デン「くるみ割り人形」係
TEL:03-3492-5301
受付時間■月〜金11:00〜18:00
※氏名・住所・電話・予約枚数をご連絡ください。
※完全予約制 各回80席 予約開始11月15日)
投稿者 YOUCHAN : 21:58 | コメント (5)
2004年11月 5日
close up
夢野久作の絵が完成しました。これはその一部をclose upしたもの。
全貌は、ぜひ銀座でご覧ください。
投稿者 YOUCHAN : 01:08 | コメント (2)
2004年10月31日
鼠軍
中井貴恵さんのジャズ企画「くるみわり人形」DM用の挿絵です。
コレを描いてた時期に、ミキプルーンの会報イラストの仕事もやっていました。
まさに中井家制覇です。
投稿者 YOUCHAN : 15:13 | コメント (2) | トラックバック
2004年10月25日
La Casuccia
絵びすばたけが移転して、今日10/25から新天地でスタートです。
上の絵は、お店の移転案内ハガキのために描き下ろしたイラストです。
※ラフはこのエントリーです
新しいお店になって、「絵びすばたけ-La Casuccia- 」という名前になりました。
La Casuccia(ラ・カズッチャ)は、「暖かな小さなお店」という意味なんだそうです。
皆さん、ぜひお出かけしてみてください。
絵びすばたけ La Casuccia
東京メトロ日比谷線・広尾駅2番出口より徒歩6分
〒150-0013 渋谷区恵比寿2-25-13 参番館広尾1F
TEL:03-3444-0677
投稿者 YOUCHAN : 21:37 | コメント (9)
2004年10月12日
casuccia
Casucciaとは「小さな暖かい家」という意味だそうです。
投稿者 YOUCHAN : 01:37 | コメント (1)
2004年9月22日
もこもことふわふわ
わるいこはいねがー!
投稿者 YOUCHAN : 23:50 | コメント (8)
2004年9月10日
イヤダカラ
イヤダカライヤダと断れる、そんな大人に、わたしはなりたい。
もう十分大人ですが。
投稿者 YOUCHAN : 23:24 | コメント (10)
2004年9月 7日
DEBUT
NORIちゃんが先日、フォトグラファーデビューを果たした。
その場所は、原宿BJW。関係者としてカメラを構え、ミュージシャンの一瞬を捉える。
自分のための写真はこれまでもたくさん撮ってきた。
人のための写真、そのモチーフ(ミュージシャン)のファンのための写真と
いう意味では、生まれて初めてだったと思う。
写真のよしあしは「嗅覚」で判断されるもの。
何で撮るとか、どう撮るなんて、ファンにとっては興味がないし、厳しい。
だから、体験としてほんとうに貴重だたっと思う。
この先も「カメラマン」ではなく、「フォトグラファー」を目指し続けてください。
トンピクレンフューチャリズモ「夢の模様を描いてみれば…」フォトレポート
投稿者 YOUCHAN : 12:28 | コメント (10)
2004年9月 6日
舞踏会
台座は要らなかったかな。
投稿者 YOUCHAN : 23:32 | コメント (3)
2004年9月 2日
うきっ
投稿者 YOUCHAN : 01:32 | コメント (7)
2004年8月29日
バーの男
わたしは、タバコは吸わない(臭いも嫌い)、
お酒を飲まない(飲めない)、眼鏡をかけていない、
そして男性ではない。
これは、ワタシの真逆を絵にしたものだと、後から気がついた。
投稿者 YOUCHAN : 17:13 | コメント (6)
2004年8月22日
中年女性
今日、町で見かけた、恰幅のよい中年女性。
その着物姿のすばらしさときたら!
浴衣姿の若い人もたくさんいたけど、彼女には敵わないと思いました。
きっとゴージャスな洋装もお似合いだなと思い、スケッチしました。
投稿者 YOUCHAN : 00:10 | コメント (6)
2004年8月17日
トルソーの夢
せめて平和を祈ることだけは。
投稿者 YOUCHAN : 00:29
2004年8月13日
hello, it's me
投稿者 YOUCHAN : 02:27 | コメント (11)
2004年8月12日
残暑
投稿者 YOUCHAN : 02:42 | コメント (8)
2004年8月 9日
卵
投稿者 YOUCHAN : 16:30 | コメント (6)
2004年8月 4日
ポール
マッカートニーではない。ミラクル大作戦でもない。
トーテムポールです。
投稿者 YOUCHAN : 22:15 | コメント (10)
2004年8月 2日
ライオン
ライオンはネコ科の動物です。
投稿者 YOUCHAN : 01:58 | コメント (5)
2004年8月 1日
百鬼猫
いつもぷんすか。
投稿者 YOUCHAN : 01:51 | コメント (4)
2004年7月31日
コーヒー
投稿者 YOUCHAN : 02:09 | コメント (11)
2004年7月29日
シネマの夜
投稿者 YOUCHAN : 00:19 | コメント (3)
2004年7月28日
星の粉
投稿者 YOUCHAN : 02:23 | コメント (1)
2004年7月27日
笛の音
レッツ・スネイク・カモン♪
投稿者 YOUCHAN : 02:43 | コメント (2)
2004年7月26日
向日葵
気のあう友達って 沢山いるのさ♪
投稿者 YOUCHAN : 00:14 | コメント (2)
2004年7月25日
ご馳走
お頭が一番美味しいの。
投稿者 YOUCHAN : 01:50 | コメント (2)
2004年7月24日
水中散歩
暑い日はこれに限ります。ぶくぶく…。
投稿者 YOUCHAN : 02:01 | コメント (3)
2004年7月23日
買い食い
歩きながら食べると楽しいね。
投稿者 YOUCHAN : 01:46 | コメント (5)
みつばちペン
結構筆まめです。
投稿者 YOUCHAN : 01:03 | コメント (4)
2004年7月22日
昇天
投稿者 YOUCHAN : 02:12 | コメント (2)
2004年7月21日
ふぅらり・ふらふら
風来坊♪じゃなくて フラダンス。
投稿者 YOUCHAN : 11:29 | コメント (7)
2004年7月20日
カンテラ
今日、ヒャクテンマン展で、ある方にお会いして、
いただいたアドバイス(ご意見)が、目から鱗ボロボロ落ちたりして、
迷ってたものが吹っ切れました。ぱーん!(ココロは快晴さ)
で、そろそろ「ねこだらけ」に取り掛からねばと思っています。
それもあって、しばらくは猫スケッチが増える予定ですが
予定は未定なので約束はしない。
けど、きっかけができてホントに嬉しい。
そういえば、4Bの鉛筆なんて久しぶりに使った。
黒が黒く塗れるじゃん!と思った。
投稿者 YOUCHAN : 00:43 | コメント (2)