十蘭
寝る前に読む本がなくなってしまった。
「居候匆匆」を二晩で読みきってしまったためだ。
いつもはAmazonで購入しているのだけれど、
さすがに1冊もないとなると心もとないので、青葉台に行って調達してきた。
ほんとは「阿房列車」がほしかったけど、なかったので、
「間抜けの実在に関する文献」と「一病息災」を購入した。
ついでに、スチのりとワイヤーを購入。もうすぐ立体展なので、その準備だ。
ところで、「読む本がない」というのは本当は嘘。
今は、内田百蠅暴乎罎靴燭い世院†
百蠕萓犬††錣辰燭蕁△い茲い莎彑現粛†棺犬肪綣蠅陵縦蠅世†
まだまだかかると思う。
久生十蘭全集は、さかのぼること17〜8年前。
学校の帰りに三省堂書店に寄るのが日課で、
毎日のように夢野久作・久生十蘭・小栗虫太郎の全集の棚の前に
陣取っては手に取り、ため息をついていた。
わたしは貧乏学生だったので、全集なんて買えるはずもなかった。
けれど、1冊づつ、と思い、夢野久作全集を買い始めた。
全巻そろえられたのは、社会人になってからだったと思う。
久生十蘭や小栗虫太郎は手が届かなかった。
何年か経って、久生十蘭全集の古本を、全巻一度に
手に入れる機会に恵まれた。
うれしかったな。
うれしかったんだけど、手に入れたら、それで満足してしまった。
まだ一ページも読めてない。
別の機会に買った、「久生十蘭〜遁走するファントマ」を
読んで、ああ、十蘭面白いな、と思った。
次は、十蘭だ。けれど、今じゃない。今は、百蠅覆里澄†
十蘭の反省があり、わたしは百蠅楼豕で磴い鬚靴覆ぁ†
大切に読みたいのだ。2,3冊のストックがあればいいじゃない。
ねぇ。
読むタイミングでなければ、本は読めない。
本があるから読むのではない。
読みたい本と出会ったときが、きっと読むときなんだと思う。