殺さないで
ペットショップで買った友人のわんこが、病弱らしい。
もって1年とか2年らしい。
それで、ペットショップから「返品しませんか?」といわれて
友人はとても悩んでいる。
本人にも伝えたけど、
ペットを飼う人(特にペットショップやブリーダーから買っている人)へ。
悩む余地なく、最期まで看取ってあげてほしい。
そのリスクも含めて、ペットを飼うわけですよね。
それにペットショップやブリーダー産の犬や猫は総じて弱いのですから。
昔、ウチにやってきた猫の嬉楽(きらく。スコティッシュフォルド)は
Wさんというブリーダーから買った。
彼は生後10ヶ月でFIPを発症した。
先住猫の大福(スコティッシュフォールド。別のブリーダー・Sさんから買った)
が検査の結果、感染していないことや、自宅以外に出ないことから、
感染源はおそらく母子感染であろうという推測。
嬉楽には兄弟姉妹がたくさんいた。
母子感染なら、検査してもらわないと、この先悲しむ人が増える!
そう思って、Wさんに教えた。
そしたら、Wさんはこうのたもうた。
「ウチが感染源って言いたいのですか!?」
…。
商品価値が下がるから、そういうことは言うな、ということらしい。
闘病は、すさまじいものだった。
悲しくて、苦しくて、泣いてばかりいた。
そんな中、友人や知人が励ましてくれたり、
栄養価の高いフードの差し入れをたくさんしてくれた。
その中には、嬉楽の兄弟を飼っている人がいた。
大福のブリーダーのSさんも親身になっていろいろしてくれた。
でも、嬉楽のブリーダーのWさんは音信普通になった。
嬉楽の闘病がなければ、気がつかないことだった。
ブリーダーすべてが悪いわけではない。Sさんはとても信頼できる人だ。
でも、衛生的な環境かといえば、そうとは言い切れない。
たとえば、マンションの1室で飼うには多すぎる猫がいたりする。
医師が言うには、現在やってくる患者の多くが
密室で病気が感染しあって、母子感染してしまった猫だということ。
お金を出して不健康な猫を取引するまえに
…需要があるから供給しようとするわけですよね…、
殺されていく犬猫にまず目を向けるべきではないか?
今、日本には、殺処分される犬が28万頭、猫が27万頭いるそうである。
嬉楽がわたしたちに教えてくれたんです。
彼の命は短かったけど、大切なものを残してくれました。
元気だった頃の嬉楽