夢野久作
今月の15日から銀座・ふそうギャラリーで開催される
e-spaceキャラクター展(11/15〜21)に、「文学山房」というシリーズで出展します。
シリーズといっても、狭いギャラリーに11人も出るので、
一人当たりの展示スペースはヨコ1.5m程度。
ということで、前回のふたり展で出展した内田百間に加え、
夢野久作を展示しようと思っています。
夢野久作を絵にするにあたって、彼の顔の特徴は
その分厚い唇と、長い顔です。
ナポレオンフィッシュとか似てるような気がしました。
ので、魚をモチーフにラフを何枚も何枚も描いてみたところ、
なんだかしっくりこない。
なぜだろうか、と思い、夢野の写真を何枚も何枚も見ているうちに
夢野久作の写真はどれも悲しい目をしていることに気がつきました。
だから、わたしなりの擬人化ができなかった。
内田百間の場合、彼はいろいろあったけど、幸せな人だったと思います。
だから猫にするのにあまり苦労がなかった。ふざけることができました。
でも、夢野久作は難しかった。
この絵がふざけていないと言い切れるかどうかは判断が難しいところですが、
動物にたとえなくてよかったと思っています。
この「文学山房」シリーズは、わたしが個人的に敬愛している作家をモチーフに
イラストに描き起こそうというものです。
以降、カート・ヴォネガット、トーヴェ・ヤンソン、ダニエル・キース、
江戸川乱歩あたりを描いてみたいと思います。