カスタマーサポート

わたしが高校1年生の頃、20年くらい前ですね。
当時、音楽を録音するのはカセットテープが主流で、
レンタルレコード屋でいろんなアルバムを借りて録音して聞いていた。

その当時、ライダーズの「青空百景」を
テープに録って大事に聴いていた。
ところが、聴きすぎでテープが延びてしまい、
とうとう聴けなくなってしまった。

困ったわたしは、テープの製造元である
ソニーにハガキを書いた。
「とても大切なテープなんです。治らないでしょうか?」

すると、数日たって、ソニーから返信用封筒が同封された
手紙がやってきた。
「実物を見なければわかりません。同封の封筒に入れて送ってください」
と手紙に書かれていた。

封筒を送り返して1週間くらいがたってソニーからテープが届いた。

「残念ながら、この状態のテープを直す事は出来ませんでした。
ご期待に沿えず申し訳ありません」といった趣旨の手紙と、
1本の新品のテープ(送ったテープと同等品質のもの)、
そして聴けなくなってしまった「青空百景」のテープが入っていた。

テープが治らなかったことはとても残念だったけれど、
こんな子供のいうことをきちんと受け止めて、丁寧に対応してくれたことが
本当に嬉しくて、その後、カセットテープはずっとソニーを使った。

今、そのサポートの人は、なにしてるだろう。
まだソニーにいるのかな。