二冊目は慎重
今日、「家守綺譚」が届いたので、最初の「サルスベリ」を読む。
とてもよい。ああこれはやられたなと思った。
梨木香歩さんという作家さんの文体、私のストライクゾーンだ。
美しい日本語、情緒ある空気感。
じっくり、じっくり読みたい本だ。読み終わるのが惜しい!!
うーん、やられた。
梨木香歩さんは、他の作品も評判がすこぶるよいけれど、
「家守綺譚」をここまで気に入ってしまうと、
次に読む「二冊目」の本が非常に心配である。
思い出すのが、川上弘美さんだ。
私は川上弘美さんの「センセイの鞄」があまりにも大好きすぎたせいか、
二冊目の「パレード」が全然受け付けなかった。
それに似た経験としては、カーネーションの「Super Zoo!」が大好きすぎて、
他のカーネーションのCDを聴いても、結局「Super Zoo!」に勝てない、とか。
そういえば、百間先生の「ノラや」も感動しすぎて
そのあと「御馳走帖」に走ったんだけど、これがきっかけとなって
次々に読み続けてしまった。よい出会いだった。
いや、なかなかこうはいかない。
だから私は、二冊目には慎重になっている。
( 逆に、いけ好かないなぁと思いつつ、どこか気になって
結局何冊も読むことになった山口瞳とかもいる。
山口瞳は好きな作家と明言してかまわないと今は思っている )