北溟
岸にはさっきから吹き寄せた雲だか綿だか解らない物が
段段積み重なって、その中から色色の大きさの
膃肭獣(おっとせい)がのぞいたり隠れたりしている。
(内田百間「北溟」より)
Manyo 2006年2月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。
「北溟(ほくめい)」は、1Fカフェに展示していました。
ポストカード販売もしましたので、2Fでカードを見て、
改めて1Fの展示も見てくださった方もいらっしゃいました。
膃肭獣を拾ってすすると葡萄のような味がした…というお話です。
この不条理さと、あどけない膃肭獣のギャップがなんとも言えません。
引き気味に撮ってみますとこんな感じです。明るい店内に映えますね。
ちくま文庫「内田百間集成(3)冥途」に収録されています。