[個展準備] タイムトラベル3本立て

個人的なセレクションで、タイムトラベルモノを3本ピックアップした。ハインライン「夏への扉」、広瀬正「マイナス・ゼロ」、コニー・ウィリス「犬は勘定に入れません」である。わたしはタイムトラベルモノが好きなんだなぁとよくわかった。夢ですな。ロマンですな。

この3本にしたのは、「マイナス・ゼロ」と引き合いに出されるのが「夏への扉」なのだけれど、個人的には「犬は勘定に入れません」のほうがあってるような気がしたから。「マイナス・ゼロ」と「犬勘定」の大きな類似点は、推理小説の筆致を持っている点だと個人的には思っている。発表年が「夏への扉」「マイナス・ゼロ」と、「犬勘定」とでは隔たりが大きすぎるので、引き合いに出されることは難しいと思うけど、あくまでも個人的な線ということで。他にもタイムトラベル小説はもっとたくさんあるだろうし。

ということで、本日は「マイナス・ゼロ」を描く。空襲のシーンを構図に取り入れる際、内田百間の「東京焼尽」(※「尽」は旧漢字)の空爆の描写に、飛行機の腹がいもりのように不気味に赤く見えた、とあったのを思い出し、少し取り入れてみた。今回の展示で百間先生の名前が出てこようとは誰も思うまい。ふふ。(ってこれ以上は出ませんが)