[個展準備] デス博士の島
ジーン・ウルフの「デス博士の島その他の物語」を描く。
「death」と「doctor」と「island」の3つの単語から成り立つ、言葉遊びのようなタイトルの不思議な短編たち。その中の「アイランド博士の死」に、島と海と宇宙が交錯する描写があって、それがとてもとても美しいと思った。こういう不条理な描写って、奇想好きにはたまらない。ウルフの世界観にどこまで近づけたかはわからないけれど、今回はこれをモチーフとした。ミステリーとしても読め、解釈が幾通りも思いつき、議論が活発だったのは「アメリカの七夜」だったけど、イメージとしては、やっぱ「デス博士」シリーズかと。
また、線画と従来のカラー画との技法を組み合わせる、といった、個人的な冒険をした作品でもある。展示では、「表面化するテーマ」と、「内的なテーマ」、そして「表現技法」の3つのテーマが常にある。さらにトータルで世界観が形作れるかどうか、などなど。うーん、個展はエネルギーが要るなぁとつくづく思う。
と同時に、わたしはこんなにも小説が好きだったのかと、少々自分でも呆れている。毎晩、寝る頃には消耗しきって、本すらまともに読めないほど眠気に襲われている。そのくせして、気持ちだけはブルブルと高ぶっている。今回の個展のモチーフにしたい本をまだ読んでいる。2冊平行、全然進まない。電車に乗ってもスグに爆睡。全然ページが進まない、これはこれで困っておりやす。むぅー。
あ、仕事もちゃんとやってますのでご心配なさらないでください>クライアント各氏