[個展準備] そして赤い薔薇一輪を忘れずに

アヴラム・デイヴィッドスン。こりゃまた何と表現したらいいか、一言では表しにくい作家である。洗練されていて、エキゾチックな香りもして、都会的でもあり、センチメンタルでいながら、ミステリアス。といっても先述のスタージョンとは全然違う。短編作家って奥が深いなぁ。

ところが、デイヴィッドスンに関しては、ラフはスタージョンほど手こずらなかった。その理由はわからないのだけれど、「そして赤い薔薇一輪を忘れずに」がイマジネーションを強くかきたてたせいもあるかもしれない。個人的には成長一筋の「ナイルの水源」が大好きで、これを描く予定でいたのだが、再読してみて、この小品にやられてしまった! それにしても、短編集表題作の「どんがらがん」では描かなかったなぁ。こんなんでいいのかしら。ま、いっかー。個展だし。

ところで、今回のこの作品では、線画といつものペインティングを組み合わせた実験をした。この実験は、先日描いた「アイランド博士の死」(デス博士の島その他の物語)でも試みたが、今回はもっとコミットした感じになった。どうぞお楽しみに!

ということで、いよいよ5月。ぎりぎりだなーこりゃ......。やばいです。