ライブの話
そういえば、全然書いてなかったなぁ。ということで、今月行ったライブの話を少々。
7月9日 The 30th Anniversary of NYLON100%
代官山UNITにて。スタンディング。8 1/2を見る機会なんてそうそうないわけで。どちらかといえば2日目の方が人気があったようだけど、やっぱ初日は8 1/2 Dayだったなと。な~んて偉そうに言っているけれど、たまたまチケットを余分に取ってくれてた友人(Sparks好き)のおかげで見にいけただけ。ありがたい。南無南無。
ライブ直後に書いた感想をぺたと貼って見る。
正直、もっとなつかしーって感じになるのかなと思ってたんですが、その予想はいい方向で裏切られました。そもそも、ノスタルジーを感じるような空気ではなかった。かなり攻撃的だった。聞き手もそうだったし、演者もそうだった感じがします。以前友人が某所で「書店は客層を作るもの」と言ってましたが、ニューウェーブ系の音楽の場合は、まさに客層を選んできた類で、そうであれば、「なつかし系」に陥るはずがないのは明らかでした。で、昨夜はなんつーか、「8 1/2 ナイト」だったんじゃないかと。最初が上野耕路&His Orchestraで、上野&シンゴでしょ、ポータブルロックは鈴木智文でしょ。もうこれだけで 8 1/2 かぶりまくりだし。
そんな中で、KERAと中西俊夫は、ちょっとアウェーな空気を感じたんじゃないかなぁ。「楽屋、ヤバイ」を連発してたKERAは、その中ですごく善戦したと思う。ていうか、いいライブだった。KERAのことはなぜかずーっとスルーしてて、いつのまにか演劇の人になってたんで、わたしの中では過去の人だったんだけど謝ります、ごめんなさい。食わず嫌いはよくないね。いや、よかった。「もう45なんだけどこの歳になれば、後輩がいて当たり前なのに、今日は自分が一番若輩者だった! 楽屋やべぇ!!」云々とおっしゃってました。
ポータブルロックは、余裕があった感じ。ゲストのK1さんは存在感がね、やっぱすごいわ。すげーって思ったけど、今振り返るとあまり思い出せないのはやっぱ「8 1/2 ナイト」だったからか。で、中西俊夫ね。なんかMCが駄々っ子みたいだったな。ジョークの匙加減をまちがちゃった感じ? アウェーだから仕方ない、ということにしとこうかな。演奏はよかったけどねー。
結局すべては「8 1/2 に至るための長い前振り」という気もしないではなかった。わたしは8 1/2 目当てで見に行ったからよかったけど、もし、たとえばPlastics目当てだったらちょっとショボーンかもしんない。2日目の今日は誰が主役なのかな。昨日も相当すごかった(いろんな意味で)だったのですが、
今日はもっとすごそうな気がします。
...と、こんな感想を書いていた。ライブ終了後は、友人3人と恵比寿海岸へ行くも、ほとんど食べられず。なぜなら終電がやばかったから。でも座らずにはおれませんでした。5時間立ちっ放しはつらかった。それにしても、この4人が揃うことってあまりないような気がするけど、なんだかいい感じだったなぁ。4人の共通点は2年前、Sparksの来日公演に行ったということ。
7月26日 吉田美奈子 THE BAND
久しぶりの美奈子さんで、久しぶりのSTB139でしたが、実に良いライブでした。当日は、Fuji RockでSparksがトリをつとめているというのに、諸般の事情で苗場にいけずに、うだうだしていたが、うだうだしていたのが申し訳ないような、本当にすばらしいライブだった。ライブから戻ってスグに書いた感想もぺたっと貼って見る。
1曲目は「音楽の魔法」。「Town」のイントロを組み込んだ曲でのっけからめっちゃくちゃカッコイイっす。 それにしても、美奈子さんの歌声はすごい!包容力、響き、伸びやかさ、すこぶるコンディションがいいです。「最近は息がすごく続くので、ついつい面白くってながーく歌ってしまう」とのことでしたが、たしかにすごい。高音もキレイに出てて、すばらしかったです。ずっと聴いていたい感じ。
選曲は、最近のアルバムからが中心で、ファンク、ゴスペル、R&B色の強いセレクトでとてもよかったです。古い曲もありましたが、キーを落とさず歌えてて、すごいですよ。バンドの音に全然負けない声量と表現力、凄まじいです。現役の歌手で、日本では一番上手い人なんじゃなかろうか。上手いだけじゃなくて、艶がある。
で、終演後にサイン会ですよ。美奈子さんプロデュースのCDが17年越しに発売になったとのことで、そのCDにサインをしてくださると! きゃ~~~!!!!そりゃもう、長蛇の列でしたが、一人一人に丁寧に声をかけてゆく美奈子さん、すばらしいです。終演後なのに、そんなに丁寧で......。そうこうしているうちに、ワタシの番に。先日の個展で美奈子さんの曲をモチーフに絵を描かせていただく旨をメールしたのですが、その話をしたら覚えていてくださってて(感激!!)、サインにも名前を入れてくださいました。写真は、その後、ケータイのカメラでマネージャーさんが撮ってくれたものですが、なかなか上手く撮れませんでした。後がつかえていたので、大慌てで何とか1枚撮ってもらい、握手をしていただいて、STBを後にしました。実はちょっとワタクシ、震えてました。美奈子さんのソバージュが肩に触れておりました。感動。
美奈子さんはステージで見るよりずっとずっと小柄でビックリ!ステージではすごい存在感でしたが、オフステージの美奈子さんはファン一人一人の顔を見て、ずっと笑顔で、優しいお姉さまでした。優しいねー。包容力があって、ホントすてきだったなぁ。
ところで、美奈子さん、今年で55歳とのことです。苗場では、おそらく恐ろしいほどに凄まじいステージをしたであろうメイル弟も55歳ですね。東西の55歳の共通項は、歌に力があるところでしょうか。 美奈子さん、すばらしすぎます。
付記すべき点は、The Bandの岡沢章さんが病欠で、弟さんの茂さんが代打だったこと。声がとても似ていてびっくりした。