[旅行記]真備は金田一耕助の町だった[11/5]

広島の町を眺める。ホテルの窓から。

広島駅周辺

ムーンライダーズファンの広島在住の友人に手渡されたお土産。わたしのパンダ好きはココまで来た。

パンダチョコ

広島を駆け足ながらも堪能したトゴルご一行さま(二人だけど)は、新幹線で岡山入りし、荷物を駅のコインロッカーに預けるとそのまま乗り換えて清音駅へと向かった。その目的は、「巡・金田一耕助の小径」ミステリウォークラリーに夫婦で参加するためである。あまりよくわかっていないNORIちゃんも行程で「本陣殺人事件」を読んで予習を済ませ、わたしも追って読み直し、完璧な二人であった。清音駅でガイドブックを購入し、スタート!!

清音駅

いきなり金田一耕助顔出し写真パネルである。やる気を感じる。

金田一耕助誕生の地

町の至る所に、真備の案内パネルがあり、金田一耕助があちこちにいる。町を挙げてものすごく盛り上げている感じがすごくいい。

三本指の男が立ち寄った場所

「本陣殺人事件」で三本指の男が最初に目撃された(という設定の)場所がここ。実在の場所を舞台に書かれているので、否応なしに盛り上がる。「本陣」読んどいて良かった!

正史疎開地

ををを、まさに聖地!疎開宅にきたーーー!

お庭。

横溝正史が疎開していた当時ほぼそのままの状態という中庭。この庭を眺めながら数々の名作が生み出されたのであった。

火鉢!

「上がってもええよ~」とボランティアで管理をしているおばちゃんが声をかけてくれた。ええっ、上がってもいいの!?とおののきながら、靴を脱ぐ。横溝正史が執筆していた机と、そばに置いたであろう火鉢。触ってきましたよ。感動したー。平日だったので、他にお客さんもほとんど居なくて、すごくゆっくりさせてもらった。おばちゃんは近隣の方で、これまでの金田一モノのドラマロケは全部立ち会っているらしい。休日やイベントの日になるとファンの人が大挙して押し寄せて、ゆっくり見ることもままならない、来るならあなたたちみたいに平日が一番いい、というようなことを方言バリバリでお話ししてくださいました。

金田一耕助のシルエット

これはゴールとなっている川辺宿駅の高架を支える柱。金田一耕助のシルエットがすばらしい。

真備の眺め

これは真備の眺め。ウォークラリーはおよそ8kmの行程なのだが、チェックポイントが非常にわかりづらいところにあり、見落としがあったり、道に迷ったりした。途中、初老のご夫婦と4人のチームになって、次なるチェックポイントを探したほど。ガイドブックを持っているわたしたちに、町の人たちが「(チェックポイントは)見つかったかね~?」と何度も声をかけてくれた。かなり難易度の高いウォークラリーであったが、町を挙げてイベントを盛り上げようとしていることや、金田一耕助誕生の地を誇りにしていることがすごく伝わってきて、とっても楽しかった!

楽しかったのだが、朝10時くらいからスタートして、だんだん人けが無くなり、自販機もなくなって、おなかがぐーぐーになっても行っても田んぼ、戻っても田んぼ、の状態で道に迷ったのには、本当に困った。ようやくゴール間際で見つけたファミリーセンターで売っているたこ焼き(一皿100円!!)がどれだけ救いだったことか……。このたこ焼きを買うべく、窓口でお金を払っているときにSFマガジンからTELが入って「ヴォネガット(の短編の扉絵)、お願いします」と連絡があったときのことは、多分一生忘れないと思う。「一刻も早くお知らせしようと思って、ご旅行中とは存じてましたがお電話しました」と。ヴォネガットバカのわたしが喜ぶだろう、と急いで連絡してくれたのだ。沁みるなぁ。優しいなぁ。人ってホント優しいよ。つくづくそう思った。車止めに腰掛けて、たこ焼きとペットボトルのジャスミン茶で二人、「ヴォネガット描かせて貰えて良かったね記念」の祝杯を挙げたのであった。

岡山編は次のエントリーに続く!!!